個人事業から株式会社にする、いわゆる法人成をすると、どのようなメリットとデメリットがあるのか紹介します。
株式会社を設立するメリット
経営者個人の責任が限定される
個人事業主は事業を運営していく上ですべての責任を負わなければいけません。
例えば、借金をした場合の返済義務は事業主が全て負うことになります。
一方、株式会社では出資者(株主)が出資額を上限とした限られた責任を負うだけです。
株式会社は法人という法律的な人格が認められており、経営者個人とは別の人格なのです。
だから物件の賃貸借契約も法人名義で契約できますし、仮に法人が負債を抱えたとしてもそれは法人の負債であり経営者個人の負債ではありません。
これにより、経営者個人の財産を守ることができます。
経費にできるものが増え節税になる
法人化すると節税のために以下のようなことができるようになります。
- 給与所得控除を利用して所得税、住民税が節税できる
- 役員社宅で住宅家賃の一部を必要経費にできる
- 経営者の退職金を必要経費にできる
- 経営者の生命保険料を必要経費にできる
- 消費税が最大2事業年度免税になる
- 出張旅費規定を作って出張費を必要経費にできる
それ以外にも
法人化することで社会的信用も上がり、社会保障も充実します。
決算期を自由に選べるようになり、赤字を7年間繰り越せるようなります。
経理が個人事業の時より明確になり銀行融資を受けやすくなります。
株式移転により相続税対策ができ、事業継続がしやすくなります。
「社長」と呼ばれます。
以上が、考えられるメリットとなります。
株式会社を設立するデメリット
- 交際費が全額経費にならない
- 法人住民税の負担が増える
- 社会保険料の負担が増える
- 設立費用がかかる
- 会計事務所の費用が増える
- 税務調査が入りやすくなる
以上が代表的なデメリットと言えるのではないでしょうか。
確かにデメリットもありますが、それ以上に会社設立するメリットの方が多いのは間違いないです。